近年日本では、ストレスが原因で心の病を患う患者の数がどんどん増えています。
心の病を持つ患者を医学的に診断・治療するのが、精神科医の仕事です。
現代の精神疾患は多岐にわたり、まだまだ研究途中という段階です。そのため、精神科医は常に新しい情報を得ながら治療を行います。精神疾患はほとんどが現代病であるため、精神科医の仕事は医療の最先端ともいえます。
精神科で働くのは、精神科医だけではありません。
心の病がある人やその家族への援助を行う、精神保健福祉士という職業もあります。精神医学ソーシャルワーカーとも言われ、英語の「Psychiatric Social Worker」から、略して「PSW」とも呼ばれます。
主な仕事は、日常生活訓練ができる施設での指導や、就労に関しての支援・アドバイスなどです。また、行政機関での各種手続きや給付金制度の案内などを行うこともあります。
精神科医学の発達にともない患者の社会復帰に関わる職業のため、今後の需要が見込まれています。
精神保健福祉士の資格は、国家試験を受けて取得するものです。精神保健福祉士の求人の中には資格保有を必須とするものもありますが、名称独占資格であるため、法律上は資格がなくても業務に当たることができます。
精神保健福祉士と社会福祉士は名前も似ているため、よく混同されます。同じく国家資格のソーシャルワーカーで類似する点は多いですが、仕事の内容は異なります。
社会福祉士の支援対象者は、高齢者や児童など、障害を抱える人すべてを幅広く扱うのに対し、精神保健福祉士の仕事の範囲は、心の病がある人に対しての援助のみになります。